大学の研究室の後輩(T川さん)が台風とともに、農園に遊びに来てくれました!
台風は明け方までに房総半島の東海上に抜け、快晴とまではいきませんが、秋らしい過ごしやすい天気になりました。
そこで、野菜の出荷後、みんなで房総の秋の海岸に繰り出すことに。
最初に向かったのが布良海岸。布良は”めら”と呼びます。地質の関係でここから白浜の野島崎にかけて磯浜の海岸が続くようになります。布良地区の位置はこちら。
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海に突き出した岩の奥に見える、海上の 大きな島影は大島です。今日は空気が澄んでいて、利島や新島まで肉眼で確認できました。
南十字星の一番上に位置するカノープスという星を、この地区の名前にちなんで、めら星と地元では呼びます。めら星は、冬季に南の空の地平線ぎりぎりに見ることができる星です。この星がでると海が荒れると言われています。
空にはミサゴとトビがゆるやかに飛び、岩の上にはイソヒヨドリ(♀)とイソガニがたたずみ、岩の陰ではクロサギが魚を狙っていました。
砂浜ではビーチコーミングをして、タカラガイの仲間をたくさん拾うことができました。T川さんも満足してくれたようです。
布良海岸で見られた植物について紹介します。
まずはツルナ(ツルナ科)。ニュージーランドホウレンソウという名前で野菜としても栽培されています。葉っぱは肉厚で、生で食べるとしゃりしゃりとした食感があります。
分布域はとても広く、日本~台湾~オーストラリア、南アメリカなどに分布します。海岸の中でも、波によって打ち上げられたゴミがたまるような富栄養な立地に群落を形成します。種は海流によって運ばれます。
ツルナの花のアップです。黄色く見える部分は花弁ではなく(ツルナ属の植物は花弁を欠くことが特徴)、萼片が黄色く色づいたものです。
海岸の中でも、より安定した砂地の立地には、イワダレソウ(クマツヅラ科)が生えています。
イワダレソウの花を拡大してみました。1列になった白い小さな花が順次下から上へと移動しながら咲いていきます。
こちらは、イガオナモミ(キク科)。”ひっつきむし”の代表といっても過言ではない果実の形をしていますね。房総の海岸には普通に見られます。熱帯アメリカ原産と言われています。
イガオナモミは、大きな棘の付け根に、小さな棘のように見える毛があることで区別します。
布良海岸の他には、沖の島、館山漁港、平群川河口、那古海岸で鳥見をしました。
期待していたシギ・チドリ類はイソシギだけの観察しかできませんでしたが、愛くるしい仕草を堪能できました。
人の少ない秋の房総の海岸で、ゆっくりといきもの観察するのもオススメです。
コメント
本当にお世話になりました~!ほんまる農園のゆったりとした雰囲気で、ゆっくり休むことができました♪タカラガイをもう一度ながめて、にやにやしています。
「豊か」とひとくちに言っても、本当にいろいろな形があると思います。ほんまる農園は、そのひとつの形と思いました。お二人のお幸せをおすそわけしてもらって、強く憧れ、そしてそして自分の将来もいろいろと思い描くきっかけとなりました!
また台風が来るときに、上陸しちゃいま~す!(笑)
T川さん、先日はお疲れ様でした。ゆっくりと楽しんでもらえたようで、本当に良かったです!また、温かいコメントありがとう(ちょっと恥ずかしいですが)。
このような関係が続いていくことが「豊か」なのだろうと、私たち2人は考えています。なので、また、農園に遊びに来て下さいね。台風と一緒じゃなくていいから。
暇に任せて?ふらりと訪れました。
農園色満載かとおもいきや、なんだか楽しそうじゃないか。
那古海岸、実習を思い出しますねぇ。しかし、Tさんのフットワークの軽いこと(笑
嵐を呼ぶ人だとは、初めて知ったよ。
私の身近では、まだあまりイガオナモミの姿を見かけません。
つづき。
オナモミはもっともっと見かけないですが。
「イガ」のアップ写真に、おもわず見入ってしまいました。
農業は外で語られるほど「ゆったり」してないですよね。苦労もたくさんあるかと。応援してますので、お体に気をつけて。
玄関マットさん、コメントありがとうございます。
確かにオナモミはなかなかお目にかかれませんね。
お気遣いもありがとうございます。
農業に関しては、色々言いだしたらきりがないですね。
できる範囲で頑張っていけたらと思ってます。
これからもよろしくです。