この物思いに耽っている動物、皆さんご存知ですか?
答えは牛です。
色が白いので白牛と一般的には呼ばれています。この牛ははインド原産のZEBU種をもとにアメリカで品種改良されたBRAHMAN種という牛です。牛というよりも、犬を大きくしたような印象を受けます。耳が垂れ下がっているからでしょうか。
この牛達が見られるのは、南房総市内の嶺岡地区にある千葉県酪農のさとです 。
より大きな地図で 酪農のさと を表示
この嶺岡地区には、”牧”と呼ばれる馬を育成するための放牧地が10世紀頃からあったことが知られています。1727年(江戸時代)には、第八代将軍の徳川吉宗がインド(ジャワという説もある)から輸入した白牛3頭をこの嶺岡牧に放ち、1792年にはその白牛が70頭にまで増加し、牛乳を煮詰めて作った”酪”という乳製品の製造をはじめました。このため、この嶺岡地区が日本の酪農の発祥の地とされています。
この事例にちなんで、今でも酪農のさとでは白牛が飼育されています(一番最初に放たれた白牛達は明治時代に疫病の蔓延により絶滅してしまったので、現在飼育されている白牛はのちの時代にアメリカから輸入されたものです)。
山肌の新緑を見つめる白牛。日本で白牛をみることができるのはここだけです。
斜面に広がる牧草地には山羊がくつろいでいます。
かゆいのか、角を使ってをしきりに背中を掻いていました。気持ちよさそうな表情がたまりません。
低木の梢では、ホオジロ(♂)がしきりに囀っています。ちょうど今が繁殖期ですからね。
近くには川が流れていて、そこからはカジカガエルののびやかな鳴き声が聞こえてきます。
天気が良い日にのんびりするのにはいい場所です。
コメント
ん~、まるで日本でないかのような印象。
ちょっとした異国情緒風?な楽しみもできそう(^.^)
そういえば長野県にも「牧」があります。
千曲川沿いの台地状地形をなしている「御牧ヶ原」(東御市)。
平安時代には朝廷への貢馬を育てた古代御牧だそうで。
それにしても「酪農」の発祥の地が千葉にあるとは知りませんでした~
ソフトクリーム食べた!?
白牛酪サブレは素朴でおいしいんだよ〜
ところでふと思い出しました。
そのカジカガエルの川を下った河口に小さい公園があってね、
石のオブジェとローズマリーと風車がある公園なんだけど
石には星座が描かれているの。
なんでかな〜と思っていたら、その丸山川を天の川にかけているんだって。
ミルキーウェイ=酪農発祥の地から流れている川ってなわけで。
ローズマリー公園の近くにあるから近くに行った際には是非。
冬将軍さん
>それにしても「酪農」の発祥の地が千葉にあるとは知りませんでした~
ちょっと意外ですよね。ただ今でも、千葉県の生乳の生産は全国第3位なんですよ。
サワガニご飯さん
さすが、地元だけあって詳しいですねぇ。
ソフトクリームは残念ながら食べませんでした。
河口の小さい公園、今度行ってみますね。
一枚め、牛への愛を感じるようないいカットですね.
そういえば、ホオジロって千葉県の鳥だというのを突然思い出しました.